お転婆姫は命がけ。兄を訪ねて三千里!
五 捨てる神あれば拾う神あり
計画通り、アイリーンのドレスを着たローズマリーは、海の女神の前で誓った婚約を解消する謝罪の祈りを捧げる者として、黒いケープを頭からかぶっていた。
黒いケープのせいで、少し赤みがかったローズマリーの金髪がアイリーンのストロベリーブロンドのように見えた。
その後ろに続くアイリーンは、ローズマリーのドレスを身につけ、髪の毛を引っ詰めにして同じく黒いケープをかぶっていた。理由は、ストロベリーブロンドの髪の毛を誰にも見咎められないようにするためだった。
本当なら、最初は堂々とアイリーンが神殿に入ればいいという話もあったのだが、アイリーンの所作を見慣れていないパレマキリアの護衛が、逆にアイリーンとローズマリーが入れ替わったことに気付いてはいけないので、最初から入れ替わって神殿に入ることになった。しかし、これには別の理由もあり、スカートのパニエに旅支度の荷物と金貨を縛り付けた拷問のように思いドレスではアイリーンがまっすぐに歩けないという問題を回避するためでもあったが、そのことをアルフレッドは知らない。
黒いケープのせいで、少し赤みがかったローズマリーの金髪がアイリーンのストロベリーブロンドのように見えた。
その後ろに続くアイリーンは、ローズマリーのドレスを身につけ、髪の毛を引っ詰めにして同じく黒いケープをかぶっていた。理由は、ストロベリーブロンドの髪の毛を誰にも見咎められないようにするためだった。
本当なら、最初は堂々とアイリーンが神殿に入ればいいという話もあったのだが、アイリーンの所作を見慣れていないパレマキリアの護衛が、逆にアイリーンとローズマリーが入れ替わったことに気付いてはいけないので、最初から入れ替わって神殿に入ることになった。しかし、これには別の理由もあり、スカートのパニエに旅支度の荷物と金貨を縛り付けた拷問のように思いドレスではアイリーンがまっすぐに歩けないという問題を回避するためでもあったが、そのことをアルフレッドは知らない。