旦那さま、初夜はいつになりますでしょうか?〜溺愛旦那様の艶事情〜

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そんな私、――“香田(こうだ)みな”が隼人さんと出会ったのは、二年前の二十歳のとき。

商社マンの父の影響で十歳のときからニューヨークのマンハッタンに住んでいた私は、うちから徒歩圏内にあるオフィスビル内のカフェでアルバイトをしていた。

日本人を象徴する黒髪のストレートを背中で揺らし、パッチリした目鼻立ちと低めの身長。

実年齢よりもだいぶ下に見られてしまうことから、やっと見つけたアルバイトだった。
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