旦那さま、初夜はいつになりますでしょうか?〜溺愛旦那様の艶事情〜
……わかってないって。
まるで根本的なものを否定するような言い方に、少しだけムッとした。
「……ここに住んで割と長いので理解はしているつもりですよ……? 危ない場所には近づきませんし、タクシーで乗り合わせてうちの前まで帰って来るつもりですし」
「……それでもだ。それに、俺はここで、香田家のご両親から君を預かってる身でもあるから、危険因子は常に取り除いておきたい」
その瞬間、ガツンと頭を殴られたようなショックを受けた。