旦那さま、初夜はいつになりますでしょうか?〜溺愛旦那様の艶事情〜
彼の立場柄、こういうことは少なくないけれど、先日の夜のことが尾を引いていて、胸の中はモヤモヤした気持ちでいっぱいだ。
『俺はここニューヨークで、香田《こうだ》家のご両親から君を預かってる身でもあるから』
お迎えの件も有耶無耶のまま、当日を迎えてしまった。
そしてここは、オフィス内のレセプションカウンター真横にある、私との隼人さんが出会ったカフェ。
ランチで出している、野菜たっぷりのハンバーガーとチーズの乗ったフレンチポテトは絶品で、メアリーも気に入ってくれた。
毎週フライデーは一緒に昼休みを取れることもあり、ここに訪れている。