旦那さま、初夜はいつになりますでしょうか?〜溺愛旦那様の艶事情〜
これが一度や二度ではない。いつもなのだ。
胸が苦しくなって、シーツを握りしめてうつ向くと、ベッドがギシリと音を立てて、そっと肩を引き寄せられ抱きしめられた。
「可愛いみな。そんな顔しないで……世界一愛してるよ。いい子だから先に寝ててくれ」
「……」
「みな」
「……わかり、ました」
そんな何度も優しく囁かれたら、返事をするしかない。
隼人さんは、むすっとした私のこめかみに唇を押し付けると、「おやすみ」と甘く微笑んでいつものように隣の書斎へといってしまった。