旦那さま、初夜はいつになりますでしょうか?〜溺愛旦那様の艶事情〜
ちっとも、話しについていけていない私の手を引いて、隼人さんはアプローチを進んでスマートにインターホンを押す。
数秒の間をおいて、母がいつもより2オクターブほど高い日本語で出迎えてくれた。
「あらぁ、大道寺さん! みな! お帰りなさい! 待ってたのよ」
すぐに中に招き入れられ、リビングに通される。
くつろいでいた父も、一人娘の私の帰りを人一倍喜んでくれているようでニコニコと出迎えてくれた。
さっそく和気あいあいとテーブルを囲む。
一昨日のホテルでの口ぶりだと、この訪問には意味があるんだろうけれど。