旦那さま、初夜はいつになりますでしょうか？〜溺愛旦那様の艶事情〜

「とんでもない。君には本当に世話になったよ」
「そうよ、大道寺さん。この娘が大学生活をまっとうし、こうして幸せな生活を送れているのは、あなたのおかげです、ありがとう」

父の横から母も口を添え、私も大きく頷いてお礼を伝える。

そのとおりだ。
同じ思いを抱いてくれていた隼人さんがあのとき私に手を差し伸べて「全て委ねてほしい」と言ってくれた。

それがなければ私は隼人さんへの恋心を秘めたまま帰国し、別の人生を歩んでいただろう。

私たちの未来を変えてくれたのは、隼人さんの行動力と深い愛情のおかげだ。