No. 1イケボ歌い手の正体は高音美少女でした。
 「ちょっと見てくる!」

 「ちょっと美紅!?」

 「みくちー・・・!」

 

 「あ、いたいた〜!ハスさんだぁ」

 「蜘蛛!?」

 玄関にはふわふわな蜘蛛がいた。

 私を見て、キラキラな笑顔を向ける。

 「何で来た!?」

 蘭にぃが焦ったように、大声を出した。

 え・・・?

 蘭にぃなんか怒ってる?

 「蜘蛛も何で知ってるんだ・・・!?」

 こ、怖い・・・。

 いつもよりずっと低い声で言う蘭にぃに涙が滲む。

 「とりあえず中入ってろ!」

 「ら、蘭にぃ・・・?」

 「あ〜、ダメじゃん。ハスさん泣いちゃったよ?」
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