No. 1イケボ歌い手の正体は高音美少女でした。
 グイッと蜘蛛に腕を引っ張られる。

 そのまま蜘蛛の腕の中に収まる。

 「じゃ、とりあえずハスさん借りてくね?」

 「待て!おい、美紅・・・!」

 ちょっと、蘭にぃ・・・ガッツリ私の本名言ったよね。

 それに蜘蛛も。

 私を抱っこしたまま車に乗せてるし。

 ちょっとした誘拐だよ?

 まぁ、相手蜘蛛だからいいけどさ・・・。

 「大丈夫〜?椿に泣かされるなんて。怖かったねぇ」

 「ちょっと怖かったけど、怒られるのはいつものことなので」
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