No. 1イケボ歌い手の正体は高音美少女でした。
 いやいや、人の負の表情とかなんかが好きだって言ったじゃん。

 そう言う人が悪い人じゃないって。

 「あ、着いたよ。降りて降りて」

 車がキキッと止まってドアが開けられた。

 「ど、どこ!?」

 見上げたら首が痛くなっちゃいそうなほど高いビルの前にいた。

 えぇ・・・何階建なの?

 「1人、信頼できる人に紹介しようと思って」

 「信頼できる人・・・ですか」

 「そうそう〜」

 「・・・ちょっと待ってください!それって、私が女の子だって言うってことですか!?」

 「そうなるね〜・・・」

 「急すぎますよ!」

 慌てて、抵抗する。

 私はバレても別にいいけど、みんなにダメって言われてるのに!

 困るよ!

 「もぉ・・・。いいから着いてきてよ」

 手をガシッと掴まれて、強引に連れて行かれる。

 ちょ、ちょちょ!待ってよ・・・!!
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