No. 1イケボ歌い手の正体は高音美少女でした。
 蜘蛛たちが出ていって、数分がたったとき。

 部屋にある大きなスクリーンに、蜘蛛と千尋さんを含めた、数人の男の人たちが映し出された。

 リアルタイムなようで、普通におしゃべりしているのもよく聞こえる。

 蘭にぃ、隆、七草もいる・・・!

 「では、始めさせていただきますね」
 
 千尋さんの言葉を合図に、みんなが席につきだした。

 私も近くにあった席に座る。

 「自己紹介から始めていきましょう」

 「じゃ、俺から言う」

 ふわりが手を組みながら言う。

 相変わらず、偉そう・・・!

 「鮫威 白(さめい しろ)。23で、ふわりをしている」

 23って、社会人じゃない・・・!?

 うっそ、ヤンチャな高校生ぐらいかと思った。

 ピンクよりの白に染められた髪。

 髪から除く耳にはピアスがたくさんつけられていた。

 猫目で、意地悪そうに見えるけど、時折見せる笑顔はとても愛嬌があり、すごく整った顔立ちをしている。
< 49 / 78 >

この作品をシェア

pagetop