No. 1イケボ歌い手の正体は高音美少女でした。
 ・・・分かるんだ。

 この気持ち。

 瑠衣くんは分からないと思ってた。

 「でも、ちょっと引いちゃうよね。・・・普通」

 そうだ。

 でも、この行為をやめることができない。

 だって美紅が可愛いから。

 たまに考えるよ。

 美紅がこれを知ったらどうなるのかなって。

 「ごめんね・・・!なんか説教みたいなことして。えぇっと・・・、そうだよね。人の恋愛には口出ししちゃダメだもんね!」

 我に返った瑠衣くんが謝ってきた。

 「ううん。瑠衣くんが正しいよ。いけないことってわかってるんだけどね」

 「・・・でも、その子可愛い子だね。告白してないの?」

 可愛い子・・・。

 そっか。瑠衣くんから見ても美紅って可愛いんだ。

 そうだよね。可愛いし。

 なんか複雑だな・・・。

 「告白は何回もしたんだけど、そういう意味ってわかってもらえない」

 「鈍感な子?・・・モテそうだね」
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