もしもう一度、会えるなら

家を出て、思い当たる場所を全て探した。

見つからない、と焦っていた時、ある会話のシーンが思い浮かんだ。

『ここからの景色が一番好き。目立たないし、』

あそこだ、あそこならまあまあ高さがあるし、

そう思って、全力で駆け付けた。

…が、もう遅かったのだ。そのとき既に。

「いない、」

そう思い、その場所を離れようとした。

だが、もしかして、、と思い、柵に身を乗り出し、下を見てみた。

「っ、、うっ、ううぅ、、」

間に合わなかった。

もっとはやく気づけていたら、何か変わっていたかもしれない。

もっと自分から相談にのってあげてたら、、

「ごめんね、ごめんなさい、、」
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