ゾンビアイドルと溺愛同居
「やめて!
捏造は犯罪だからね!」
「オマエ、俺を責めていいのかよ?」
「……うっ」
今は文句なんて言っちゃダメか。
怒り感情を
刺激しないようにしなくちゃ。
ゾンビ狂くんの写真を
ネット世界に
ばらまかれないために。
「なぁ、純恋」
「……はい」
「俺さ、すっげー優しい奴じゃん?」
「うっ……うん。
そうだね……」
全然、優しくないけど。
話を合わせておかなくちゃ。
「純恋が俺の言うことを
聞いてくれるなら
俺が今日見たことは
忘れてやってもいいんだけどなぁ」
それって間違いなく、脅しだよね?
「スマホの画像も動画も
今すぐ消去してやってもいいぜ」
「えっ? ほんと?」
「ああ」
「全部?」
「キレイさっぱり」
信じられないけど
今は聖羅君に従うしかない。