ゾンビアイドルと溺愛同居
「本当に俺は
良い人たちに囲まれているんだよ」
それに気づけたのは
純恋が眠り続けたおかげだよ。
ありがとう。
「もしかして純恋って
俺に大事な存在を気づかせるために
眠り姫になってくれたの?」
それならもう、目覚めてくれていいよ。
ちゃんと気づいたから。
俺を支えてくれるみんなの優しさに。
もちろん
純恋が許してあげてと俺にお願いしてきた
父さんの優しさにもね。
俺はダブルベッドに潜り込んだ。
純恋の背中を
俺の胸に押し当てるように
寝ている純恋を
後ろから優しく抱きしめる。
ゾンビ特有の低体温。
俺の体温で、純恋の肌に
ぬくもりが戻ればいいのに。
純恋の指に俺の指を絡め
温めるように
純恋の指をこすり続ける。