ゾンビアイドルと溺愛同居


私が目覚めたあの夜を思い出す。

ちょうど一週間前のこと。


お姉ちゃんから電話が来た。

しかも国際電話で。


今、ヴァンピの海外進出にむけた

戦略を練るために

海外の都市を回っているんだって。


「純恋が目覚めて、本当に良かったぁ」って

電話の向こうで号泣されちゃった。


わんわん泣いた後

冷静さを取り戻したお姉ちゃんは


「狂夜にちゃんとお礼を言った?

 純恋が眠り続けている間
 ちょっとでも時間ができると
 ゾンビ研究所までバイクを飛ばして
 純恋の様子を見に行ってくれてたの。

 ちゃんと時間までに帰ってくるのか
 毎回ハラハラさせられたけど。

 アイドルの仕事はちゃんとして
 純恋の面倒も見てたんだから。

 大変だったと思うわよ。
 感謝しなさいね」と

狂くんが私のために

してくれたことを教えてくれた。

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