ゾンビアイドルと溺愛同居
「オーイ!
寝たふりゾンビ~!
今の話し、聞いてたよな?」
頭上から降ってきた、俺様声。
総魔のごつい手で
背中をポンポンと叩かれたから
「聞いてたけど……」
なんとか、かすれ声を返す。
「おっちゃんに
お願いの電話をした俺のこと。
感謝しまくってくれてもいいよ~」
イヒヒと笑う総魔の声に、イラっ。
ムクッと上半身を起こし
ソファの上で三角すわり。
無神経な総魔の顔なんか
見たくなくて
膝の上に置いたクッションに
俺は顔をうずめ、迷惑声をもらした。
「俺……行かないよ……」
「あ~あ。
俺の弟様は、ガキの頃から
扱いずらいんだよな」
「たった2才しか違わないのに
お兄さんづらしないで。
そもそも俺に
悪魔の血なんて流れてないし。
弱ったメンタルを
斧でぶった切るような俺様悪魔と
兄弟になんてなりたくないから」