ゾンビアイドルと溺愛同居
「なぁ、狂夜」
「ん?」
俺はソファに座ったまま
腕組みをしながら立つ総魔に
視線を向けた。
ギラギラしたどや顔で
総魔は嬉しそうに笑っている。
「オマエが思ってる以上に
俺らヴァンピメンバーは
オマエの辛い気持ちに
敏感なんだよ」
「えっ?」
「オマエってさ、自分が苦しい時に
人に助けてって言えないだろ?
まぁ、俺も
似たようなプライド持ってるから
わかるけどさ。
オマエが自分だけで
なんとかしようともがいて
唇噛みしめて苦しんでる姿って
見てる方もしんどくてさ。
何とかしてやりたいって
おせっかい心がうずきだすわけ」
「……」