ゾンビアイドルと溺愛同居
ひぃえぇぇぇぇ?
ななな……何が起きてるの???
夢と現実の区別が、つかないよ!!
体を起こし、三角座りをした私。
お尻を引きずりながら
ベッドからなるべく遠くへと
逃げだしちゃった。
サササって。
後ろ向きで歩く、クモみたいに。
「痛っ」
私の逃げを妨げたのは、木の破片。
右手の人差し指が、痛みでうずきだす。
そっか。
この木の破片は
昨日の夜、ゾンビ化した狂くんが
ドアを蹴り壊した時のだ。
狂くんが朝起きてケガをしないように
部屋中を
ほうきで掃いておいたんだけど……
まだ床に残っていたんだね。