ゾンビアイドルと溺愛同居


私は、箱の反対側にまわる。



ここにも空いている、直径2センチほどの穴。


勇気を出して、覗き込む。






この顔は……


グロテスクすぎる、この顔は……





「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」








叫び声を上げながら、尻もちをついた私は



逃げなくちゃ!!



急いで立ち上がり

箱から一番遠い、キッチンの壁にへばりつく。




はっきり見えたわけじゃないよ。

でも、間違いなくアイツだった。



ホラー映画で見たことがある……



肌が不気味な緑色で。


顔中に血管が浮き上がっていて。



腐った死人で。



唸り声をあげながら、人間の肉を食らう

あの化け物!!



そう言ったら、わかってもらえる?


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