運命に出会いました!〜年下令嬢は魔術師様を熱愛中〜



なんやかんやでお兄様を排除して改めて婚約者と!!交流を深めつつお茶会を再開する。今回は頑張って初めてのタルトに挑戦してみたけれど、どうやらお口に合ったらしくとても美味しそうに食べてくれるグラナティス様にわたしまでニッコリしてしまう。まぁこんな美しい人と一緒に居られればわたしは一生誰よりも幸せですけどね!!!



「グレイスは、結婚式で何かしたいことはないかい?2人の式だから、貴女の希望も取り入れたいんだ」


「わたしはグラナティス様と一生一緒にいられるだけで幸せなのですけれど、」



貴族だけではなく女性としてどうなのかと言われそうだけれど…実際お兄様には言われたけれど…わたしは特別、結婚式に夢とかは持っていなかったので特にしたいことと言われても思いつかない。


ちなみにこの国の結婚式はシンプルで、教会にて両家の家族が見守る中、新郎新婦が結婚証明書に署名し、神父様がそれを受理することで終了となる。王族や高位貴族では両家だけではなく多くの人を招待して一緒にお披露目などをしなければならないが、平民間では式は式として済ませてその後に簡単なお食事会をするのが最近の主流なのだとか。


グラナティス様も本来ならば貴族方式の結婚式を行う予定だったけれど、本人の希望により両家族のみの参列となっている。わたしも2人の将来を約束する尊い式にそこまで交流のない人がくることで余計な気を使うのも嫌なので賛成した。


どちらの家族もわたしのグラナティス様への尽きない愛情は知っていますもの!両家だけならば堂々と惚気ていられますわ!!それに結婚式でいつもよりも魅力割り増しなグラナティス様に色目を使う輩が湧いてくるのも困りますし……報復措置を考えておかないといけませんわね。


あ、でも、



「あの、結婚式に関する希望、というわけではないのですけれど、良ければお揃いの装飾品など身につけることはできませんか?」


「お揃いの?………もしかして、グレイスのお祖母様に関するのかな」


「知っていましたの?」




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