(旧)この青く澄んだ世界は希望の酸素で満ちている



彩珠(あじゅ)空澄(あすみ)
 こっちに来た方がもっとよく朝焼けが見えるぞ」


 ようとしたけれど。

 私と空澄から離れたところにいる凪紗が私と空澄にそう声をかけたから。


「今、いいところなのに」


 空澄が少しだけぼやいたようにそう言った。


 そんな空澄が可愛いと思って。
 クスッと笑うと。


「なに笑ってるんだよ」


 空澄は少しだけふてくされたようにそう言った。


 そんな空澄も可愛く思えた。



 空澄は仕方なさそうに笑って「今、そっちに行く」と言って、私と一緒に凪紗や心詞(みこと)や響基のところに行った。


< 112 / 198 >

この作品をシェア

pagetop