(旧)この青く澄んだ世界は希望の酸素で満ちている
それは、あまりにも突然で
朝焼けを見た私たちは『心が呼吸できる世界』に繋がる真っ白な光の出入り口が見える公園に戻った。
ちなみに今は夜が明けているので真っ白な光の出入り口は見えていない。
その場所で私たち五人は「じゃあ、また夜に」と言い合って、凪紗と心詞と響基はそれぞれの家に帰って行く。
私と空澄は。
少しだけベンチに座ろうということになり。
今、ベンチに座っているのだけど。
いつもと違うことが……。
それは……。
空澄と手をつないでいること。
空澄と一緒に朝焼けを見ているとき。
空澄と私は想いを伝え合った。
……そして私と空澄は……恋人同士……に……。
恋人同士……。
心の中でとはいえ。
改めて言葉にすると。
とても照れてしまう。
「彩珠、
ちょっとジュース買ってくる」
そんな気持ちになっていると。
空澄はそう言って私の手からやさしく手を離しベンチから立ち上がる。
「私も一緒に行く」
そう言ったけれど。
「そこで待ってて。オレンジジュースでよかったか」
空澄はそう言ってジュースを買いに自動販売機へ向かった。