君と見た夢のような世界、それは切ないくらいに澄んで美しく
惺月さんは一つ目の小物入れの蓋を開けた。
惺月さんはその中に手を入れ何かを取り出した。
それはガラスでできたような小さな蝶々。
色は虹のように七色でキラキラと輝いている。
それをカウンターのテーブルの上に置いた。
そして惺月さんは二つ目の小物入れの蓋を開けた。
一つ目の小物入れのときと同じように惺月さんは二つ目の小物入れも中に手を入れて何かを取り出した。
それもガラスでできているようで、形はビー玉のよう。
色も蝶々と同じ虹のように七色でキラキラと輝いている。
それもカウンターのテーブルの上に置いた。
「ここに置いた二つのもの。
それが空澄くんが必要としているものよ」
惺月さんは笑顔でカウンターのテーブルに置いた二つのものを示している。
七色の蝶々。
そして。
七色のビー玉。
この二つのアイテムが今必要としているもの……。