君と見た夢のような世界、それは切ないくらいに澄んで美しく
「言葉を慎みなさい‼
他人の君にそんなことを言う資格はない‼」
空澄にそう言われ、親父の怒りはピークに達している。
「とにかく彩珠さんを俺たちに預けさせてください」
それでも空澄は必死に親父にそう言ってくれている。
「どうして君たちは
そこまでして彩珠に構うんだ」
空澄たちの必死の行動に親父は少し困っているように見える。
「どうして……って。
それは、もちろん」
空澄はそう言い。
そのあと凪紗、心詞、響基も一緒に「大切な仲間だから」と全員でそう言ってくれた。
生まれて初めて。
思えることがある。
空澄、凪紗、心詞、響基。
この四人は私にとって偽りではなく本当に心の底から想える大切な仲間。
そして空澄、凪紗、心詞、響基も。
私のことを国会議員の娘だから媚を売っているのではなく素の私と向き合って接してくれている。
それは、ものすごく嬉しいしありがたく感謝の気持ちでいっぱい。
「……あと俺にとっては大切な恋人でもあるから」
『大切な恋人』
空澄が言ったその言葉は照れてしまうけれど。
ものすごく嬉しい気持ちでいっぱいになった。
「えっ⁉ いつの間にっ⁉」
空澄の言葉に凪紗が驚いている。