(旧)この青く澄んだ世界は希望の酸素で満ちている



 もしかしたら。
 一生、直らないかもしれない。
 親父の腐りきってしまった、その人間性。


 だけど。
 悲しいことに。
 私の父親。
 その事実は永遠に変えることはできない。


 だから。
 変えていくしかない、少しでも。
 私と親父の距離感。

 私が親父に少しでも歩み寄り根気よく話していく。

 諦めずに話す。
 そのことによって、少しでも私と親父の人としての距離感が縮まっていく。
 そのことを願いながら。


 こういうふうに思えるようになったのも。
 空澄(あすみ)、凪紗、心詞(みこと)、響基、惺月(しずく)さん。
 みんなのおかげで私は考え方を変えることができた。


 今までは見切りをつけたら、そのままほったらかしにしていた。
 何をしても、どうせ変わることはない。
 そう思っていたから。

 だけど。
 今は違う。
 自分の中に存在していた凝り固まった考え方。
 それを少しだけ角度を変えて考えてみよう。
 そう思えるようになった。


 空澄、凪紗、心詞、響基、惺月さん。

 この五人に出会っていなければ、ずっと同じ考え方に囚われていたかもしれない。

 空澄、凪紗、心詞、響基、惺月さんには本当に感謝している。


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