君と見た夢のような世界、それは切ないくらいに澄んで美しく



「あと私が解決したいことは学校のこと。
 明日、学校に行って、真碧(まみ)さんたちと話をしようと思う」


 真碧さん、加織さん、桃萌(ともえ)さん、純菜さん。

 その四人に私の思いを伝える。
 それが、その四人にどこまで伝わるのか。
 それはわからない。

 話をした方が真碧さんたちとの関係が悪くなってしまうかもしれない。

 そう思うのなら、真碧さんたちと話をすることをやめた方がいい?


 ううん。
 違う。
 そうではない。

 やっぱり黙っているわけにはいかない。
 ダメなんだ、このままでは。


 本当なら真碧さんたちに自分の思いを伝えない方が楽なのだと思う。

 だけど、そうしてしまうと後悔するだろうから。
 そうなることは、どうしても避けたい。


 だから決めた。

 自分のためにも。
 これからの真碧さんたちとの関係のためにも。
 自分の思いはできるだけ伝えようと思う。



 だけど、やっぱり親父のときのように自分の思いばかり伝えてもいけない。

 真碧さんたちが何を思い考えているのか。
 そのことにも耳を傾けなければならない。

 お互いがもっと腹を割って話をすることが大切なのだと思う。


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