(旧)この青く澄んだ世界は希望の酸素で満ちている
ルームメイト

みんなの好きなもの




「それじゃあ、全ての説明も終えたことだから、
 そろそろ部屋に入りましょう」


 惺月(しずく)さんは笑顔でそう言うと“コンコン”と部屋のドアをノックした。

 部屋から『はい』という声が聞こえた。


 いよいよ部屋の中の人たちと対面する。

 そう思うと少しだけ緊張してきた。



 惺月さんは「入るわね」と言って部屋のドアを開けた。



「惺月さん、ちわーっす。
 よっ、那覇」


 その瞬間。
 最初にそう言ったのは。
 ヤンキーっぽい(少し怖そうな)美少女……というより美女。
 同じ高校一年生とは思えないくらい大人っぽい。


「惺月さん、那覇くん、こんにちは」


 次にそう言ったのは。
 大人しそうな美少女。


「惺月さん、那覇くん、こんにちは」


 その次にそう言ったのは。
 大人しそうな男の子。
 すごく勉強ができそうな感じ。
 眼鏡をかけている。



 部屋には惺月さんと那覇に挨拶をした三人がすでにいた。

 私と那覇を入れると五人。

 ということは。
 ルームメイトはこのメンバーということになる。


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