(旧)この青く澄んだ世界は希望の酸素で満ちている
「そうだ、佐穂、
お前、ヴィジュアル系バンドが好きなんだろ。
佐穂が好きな曲、聴かせてくれよ」
気を良くした神倉さんは佐穂さんにそう言った。
「うん、明日、CD持ってくる」
佐穂さんも嬉しそうにそう言った。
「なぁ、鈴森はルービックキューブとかやるんだろ。
ルービックキューブやるところ見せてくれよ」
続いて神倉さんは鈴森くんにそう言った。
「みっ……見せてと言われても
ルービックキューブをやることが好きなだけで、
他人様に見せれるほどでは……」
鈴森くんは自信がなさそうな様子でそう言った。
「大丈夫。
鈴森くんがルービックキューブをすることが好きだという気持ちを見せてくれるだけで充分だよ」
そんな鈴森くんに佐穂さんが穏やかな笑顔でそう言った。
「ありがとう、佐穂さん」
佐穂さんの言葉に鈴森くんは安心しているように見えた。