虹色の恋
私達は公園のブランコに腰をおろした。

少しの間沈黙が続いた。


私はこの空気に耐えきれず口を開いた。

「ねえ…なんか喋ってよ」


すると隼人は戸惑いをみせて言った。

「じゃあさ…返事聞かせてよ?」


ああ。
もうすっかり忘れてたよ。


私が黙っていると隼人は続けるように言った。


「俺と付き合って…下さい?」



隼人の表情から本気が伝わって来る。


「…いいよ」

私はそう言葉にしていた。
そんなつもりなかったのに。


「まじ?!ホントにいいの?!」


もう後戻りは出来ない。
やっぱなかった事に…

最初はそう思った。
でもこんな本気の隼人を見たらそんな事も言えなかった。


「うん」


こうして隼人と付き合う事になったんだ。



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