目隠し、はずして
間抜けな自分について考えていたら、情けなくなってきた。

わたしが肩を落としていると、

「まさか本当にまだやってるとは」

と、目を丸くした大和くんが部屋に戻ってきた。

「千春、足痛い?」

そういえば呼び捨てで呼ばれるようになってるな、なんて思いながら顔を上げる。足の痺れは酷いし、もう噛み付く元気もない。

「あー、その辛そうな顔、好き。可愛い」

もう許してもらえるのかと淡い期待を寄せたが、大和くんは心底嬉しそうにわたしの頬を撫でた。

「一生懸命俺の言うこと聞いて偉いな。ちゃんと躾けてやるからな」

にこにこと笑顔でそう言ったかと思うと、大和くんはそのまま痺れたわたしの足の裏に指を這わせてきた。
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