断片集
05.話
00.話
05
今、何時だろう? 少なくとも、まだそれほど遅くは無くて、窓からは海が見えている。
誰も居ない部屋に入り、なんとなく、四角い箱みたいなものが描かれたカーテンを束ね直す。今、たぶんおやつの時間くらいじゃないかな。
「暇だ」
「暇だねー」
ぼくとユキは時間を持て余した。
なんというのだろう。
特にすることが無い。
近所の運動公園に出かけたほうがまだやることがあるって感じ。
あっちにも船がある。動かないけど。
誰でも船長になれるし、飽きたら海に下りて、海が地面に早変わりで安全だ。
まぁどこにもいけないのだが。