冷徹社長は幼馴染の私にだけ甘い
「やっぱり桜庭さんって社長の知り合いなの!?」
「社長とどういった関係なの!?」
「秘書の村上さんはいた!?」
怒涛の連続質問に凛子はまるで転校初日の転校生のようになっている。
「あ、あの、そのっ……」
凛子は口を籠もらせた。自分と優の関係。それは幼なじみであり、自分はただの妹のような存在。けれどそのことを自分の口から言葉にして言うことが凄く嫌だった。言葉に出したら自分が妹だと認めてしまうような気がして。
「桜庭さんってば」
「ねぇ、桜庭さんっ!」
折れない先輩達に凛子は顔が歪みそうになるのを我慢した。もう仕方ない、なにか言わなくちゃ、と口を開こうとしその時。