ふられんぼ
確かに響子と一緒に帰るのは久しぶりだった
小学校の低学年以来かな

僕が自転車のカギを外してまたがると 響子が後ろに乗って来た

「ん? チャリは?」

「あたしはねぇ 電車通学なの だからチャリはありまっせんっ」

「んじゃ 電車にすっか」

僕が自転車から降りようとすると

「響子号発進っ!」
と言って 響子が僕の背中を思いっきり叩いた

「イデッ!」

僕は響子号を発進させた


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