ふられんぼ
「またぁ 嘘でしょ?」

お姉さんの声のトーン
あからさまな涙声は嘘では無い
そう思ったけど
僕は 響子が死んだなんて信じたくなかった

「だって 小学校1年の時に 鉄棒の上を歩こうとして 足を滑らせて顔から地面に叩き付けられて 鼻血を流しながら泣きわめいた時も 次の日になったらケロッとして また鉄棒の上を歩こうとしてたし
中学の時なんて 自転車でトラックにぶつけられて 運ちゃんに
『姉ちゃん大丈夫かっ!?』
て言われた時には
『お母さんに怒られちゃうから』
って 足を引きずりながら逃げて来たんですよ
だから 今回も… きっと…』

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