冷酷・楠木副社長は妻にだけは敵わない
ハロウィンと初めての喧嘩
「コスプレ!!?」
季節はまた移り変わり、秋になっていた。
だいぶ、肌寒くなってきたある日。
今週末のハロウィンイベントに行こうと話していた、朱李と千鶴。
千鶴が、コスプレをしたいと言い出したのだ。
千鶴と付き合いだして10年以上経っているが、コスプレなんて千鶴の口から聞いたことがない。
一度ハロウィンではないが、クリスマスにサンタの格好をしてほしいと頼んだことがある、朱李。
しかし、恥ずかしいときっぱり断られたのだ。
「どうした?ちづちゃん。
コスプレをしたいなんて……」
「これ!」
千鶴が見せてきたのは、一枚のチラシ。
“ハロウィン・コスプレ大会!
優勝者には、豪華◯◯温泉・高級旅館◯◯ペア宿泊招待券☆”
と、書いていたのだ。
「これ……って…」
「優勝したら、◯◯旅館なの!
クリスマスの結婚記念日旅行に、朱李くんにプレゼントしたいの!」
「だからって……つか!◯◯旅館、俺が連れてってやる!
わざわざ、ちづちゃんがコスプレする必要ねぇじゃん!
俺だけが見るために、ちづちゃんがコスプレすんならいいよ?
でも、コスプレ“大会”なんて………不特定多数の奴等が可愛いちづちゃんを見るじゃん!
最悪!!
嫉妬で、おかしくなる!!」
「でも、せっかくだし……
大丈夫!
沙都ちゃんと、ゆかりちゃんも一緒に出てくれるから!
私は優勝なんて無理だけど、二人なら……」
「だったら、ちづちゃんが出る必要なくない?」
「でも……約束したし……」
「ダメ!!絶、対!!ダ!メ!
つか、なんでそんなこと言い出したんだよ!?」
「元々は、沙都ちゃんが行ってみたいって言い出して……
でも一人じゃ心細いって話になって、ゆかりちゃんも付き合うって言い出して、だったら私もって!」
「なんだ、そりゃ…」
「もし、二人のどちらかが優勝したら、私にくれるって言ってくれたの!
初めての結婚記念日のお祝いに!」
「ふーん」
(あいつ等、余計なことを……)
「お願い…朱李くん」
上目遣いで、懇願してくる千鶴。
「なっ…//////」
(こんな懇願されたら…/////
つか、これ…わざとか…!?わざとなのか…!?)
「わ、わかった………!」
「ありがとう!」
結局朱李は、千鶴には強く出られない。
渋々、了承するのだった。
季節はまた移り変わり、秋になっていた。
だいぶ、肌寒くなってきたある日。
今週末のハロウィンイベントに行こうと話していた、朱李と千鶴。
千鶴が、コスプレをしたいと言い出したのだ。
千鶴と付き合いだして10年以上経っているが、コスプレなんて千鶴の口から聞いたことがない。
一度ハロウィンではないが、クリスマスにサンタの格好をしてほしいと頼んだことがある、朱李。
しかし、恥ずかしいときっぱり断られたのだ。
「どうした?ちづちゃん。
コスプレをしたいなんて……」
「これ!」
千鶴が見せてきたのは、一枚のチラシ。
“ハロウィン・コスプレ大会!
優勝者には、豪華◯◯温泉・高級旅館◯◯ペア宿泊招待券☆”
と、書いていたのだ。
「これ……って…」
「優勝したら、◯◯旅館なの!
クリスマスの結婚記念日旅行に、朱李くんにプレゼントしたいの!」
「だからって……つか!◯◯旅館、俺が連れてってやる!
わざわざ、ちづちゃんがコスプレする必要ねぇじゃん!
俺だけが見るために、ちづちゃんがコスプレすんならいいよ?
でも、コスプレ“大会”なんて………不特定多数の奴等が可愛いちづちゃんを見るじゃん!
最悪!!
嫉妬で、おかしくなる!!」
「でも、せっかくだし……
大丈夫!
沙都ちゃんと、ゆかりちゃんも一緒に出てくれるから!
私は優勝なんて無理だけど、二人なら……」
「だったら、ちづちゃんが出る必要なくない?」
「でも……約束したし……」
「ダメ!!絶、対!!ダ!メ!
つか、なんでそんなこと言い出したんだよ!?」
「元々は、沙都ちゃんが行ってみたいって言い出して……
でも一人じゃ心細いって話になって、ゆかりちゃんも付き合うって言い出して、だったら私もって!」
「なんだ、そりゃ…」
「もし、二人のどちらかが優勝したら、私にくれるって言ってくれたの!
初めての結婚記念日のお祝いに!」
「ふーん」
(あいつ等、余計なことを……)
「お願い…朱李くん」
上目遣いで、懇願してくる千鶴。
「なっ…//////」
(こんな懇願されたら…/////
つか、これ…わざとか…!?わざとなのか…!?)
「わ、わかった………!」
「ありがとう!」
結局朱李は、千鶴には強く出られない。
渋々、了承するのだった。