【12月6日書籍2巻発売コミカライズ決定】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?
そうであれば、いつも以上に今日はがんばらなくては!!
「……がんばります! 採掘できる人が増えれば、魔鉱石の供給も安定するでしょうから!」
「ああ……。そうだな」
私と一緒に入れば、次からは妖精たちは、その人たちを通してくれる。
もちろん、妖精たちは人間とは違う思考をしているので、お気に召さなければ入れてもらえなくなるけれど。
「では、行ってきます!」
出かけようとすると、騎士団長様は無言のまま私が背負おうとしたリュックを取り上げて、片方の肩にかけた。
「…………え?」
「一緒に行くに決まっているだろう?」
「……特に楽しいことはないですよ? 黙々と掘るだけですから」
「分かっていないな。リティリアと一緒に過ごせるだけで、すでに俺は楽しい」
「うく!?」
さらりと告げられる言葉に、今日も私はノックアウト寸前だ。
「それに、リティリアに贈る魔鉱石をせっかくだから自分で探したい」
「ふぁっ……!?」