【12月6日書籍2巻発売コミカライズ決定】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?
「心配ないと、騎士団長様は言っていたけれど」
因みに、オーナーは、貴族ではないので参加の義務はない。
その代わり、貴族が多い騎士たちの代わりに、王宮の警護にあたるそうだ。
オーナーは、騎士団長様に負けず劣らずいつも忙しい。
魔力が不安定なのに心配になってしまう。
今日は、騎士団長様の迎えがない。
代わりに、ヴィランド伯爵家の馬車が迎えに来ていた。
「お疲れ様」
ダリアは、私服に着替えてを見送ってくれた。
先ほどまで着ていたのは、襟元のリボンと白いフリルのついたブラウス。裾が広がった水色のスカートと紺色のブレザー。
どこか遠い国にある学園の制服をモチーフにしているらしい。
巨大なステンドグラスから、カラフルな光が降り注ぐ学園は、私の知っている学校とは違って別世界みたいだった。
けれど、ピンク色のリボンがついた私服姿のダリアは、先ほどの制服姿に負けず劣らず可愛らしい。