【12月6日書籍2巻発売コミカライズ決定】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?
「さあ、お揃いについて教えてくれると言ったな?」
「えっ、は、はい……」
「楽しみにしている」
「えっ、あの……」
お揃いについて分かってもらおうと意気込んだけれど、実際のところ誰かとお揃いでなにかを持ったことなんてない私。
とても残念だけれど、店員さん任せになりそうではある。
お揃いといえば、いつもオーナーは、カフェフローラの制服、それぞれのスタッフに合わせてデザインを変えていた。
あんな感じをイメージすれば、いいのだろうか。
「……何を考えている?」
「えっ、あの……」
「二人きりの時に、他の人のことを考えるなんて」
「えっ、えっと」
向かいの席で、頬に手を当てた騎士団長様の流し目に、私の心臓は止まりかける。
結婚したなら、毎日このご尊顔を眺めることになるのだ。