【12月6日書籍2巻発売コミカライズ決定】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?
魔法で作られた、空気の流れを感じられないこの場所に。
「……当事者の意見も聞かずに、勝手なことをする」
こちらを見つめるその瞳は、まるで砂漠の太陽みたいにギラギラと金色に輝いていた。
「オーナー……」
「本当に困った人たちだね、君とヴィランド卿は。それから、魔女様。助けていただき感謝していますが、二人を巻き込むことを望んでいません」
「あら……」
それだけ告げると、何もかも知っているかのように、オーナーの瞳は、まっすぐに私を見つめたまま弧を描いたのだった。