【12月6日書籍2巻発売コミカライズ決定】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?

「オーナー!」
「君たちは、人の領域に容易に侵入しすぎだ。そうは思わないか? こんなにも簡単に、魔女様の甘言に惑わされてはいけない」
「……」

 金色の瞳が、こちらを振り返ることはない。
 それは、明確な拒絶のようにも思える。

「あの日、君に助けられなければ、俺はとっくにこの場所にいない。そのあとも幾度となく助けられたな」
「……それは」

 始まりはそうだったかもしれない。
 けれど、オーナーは、そのあとずっと私を何度も助けてくれた。
< 235 / 334 >

この作品をシェア

pagetop