【12月6日書籍2巻発売コミカライズ決定】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?

「あれはいったい」
「あの宝石には、魔女様の魔力が込められている。言うなれば、人工の魔鉱石だ」
「そんなことが出来るのですか?」
「……そうだな。魔女様であれば可能なのだろう。事実、ここにあるのだから」

 この宝石を得るために、騎士団長様は、対価を魔女様に払おうとした。それは間違いないだろう。

「なぜ」

 偶然見つけた洞穴。
 騎士団長様が、妖精が入ってこられないように、厳重に魔法をかけてくれる。
 何も手伝うことが出来ないことに、少しのいらだちを感じながら、思わず疑問を口にしてしまう。

「何がだ?」

 作業を終えた騎士団長様が振り返る。
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