【6月7日書籍発売コミカライズ決定】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?
そして天井を見上げた私は、違和感に気が付く。
不思議なことに天井に輝いていたはずのシャンデリアが、消えてしまっていたのだった。
その理由を聞こうとしたとき、扉が開いてベルが鳴る。お客様の来店だ。
バックヤードから現れたクマのぬいぐるみが、お客様を出迎える。
「昼過ぎに出てくるから、それまでよろしく」
「あっ、オーナー」
オーナーは階段を上り、2階に上がってしまった。
私は、先ほどまでの会話について、絶対にあとで聞こうと心に誓い、お客様をおもてなしするために小走りで入り口へと向かったのだった。