【12月6日書籍2巻発売コミカライズ決定】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?
なぜ、騎士団長様は、私に笑いかけたのかな。
嫌われてはいないよね。
きっと嫌いな人に、こんなに大切なものをくれたりしないもの。
……でも、私に好意を示してくれていると思うには、今日の騎士団長様は、あまりに強くてかっこよすぎたから。
銀の薔薇は、貴族令嬢にしては、あまりに空っぽな、宝箱代わりのオルゴールにしまっておく。
次、会えたなら……。
クマのぬいぐるみが、抱きしめすぎて、形を変えていたことに気がついて、慌てて力を緩める。
たぶん、私は恋愛や、誰かを好きになることに臆病になってしまっている。
誰かのためにがんばって、それなのにわかってもらえないのは、とても悲しいもの。
でも、会いたい。
それだけは、認めるしかないほど強く願ってしまう。
目をつぶると、淡い緑色の瞳が、甘く細められた、あの表情がまぶたの裏に浮かんだまま消えない。
私は、クマのぬいぐるみを抱きしめて、眠れない、少しだけ蒸し暑い夜を過ごしたのだった。
嫌われてはいないよね。
きっと嫌いな人に、こんなに大切なものをくれたりしないもの。
……でも、私に好意を示してくれていると思うには、今日の騎士団長様は、あまりに強くてかっこよすぎたから。
銀の薔薇は、貴族令嬢にしては、あまりに空っぽな、宝箱代わりのオルゴールにしまっておく。
次、会えたなら……。
クマのぬいぐるみが、抱きしめすぎて、形を変えていたことに気がついて、慌てて力を緩める。
たぶん、私は恋愛や、誰かを好きになることに臆病になってしまっている。
誰かのためにがんばって、それなのにわかってもらえないのは、とても悲しいもの。
でも、会いたい。
それだけは、認めるしかないほど強く願ってしまう。
目をつぶると、淡い緑色の瞳が、甘く細められた、あの表情がまぶたの裏に浮かんだまま消えない。
私は、クマのぬいぐるみを抱きしめて、眠れない、少しだけ蒸し暑い夜を過ごしたのだった。