【12月6日書籍2巻発売コミカライズ決定】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?

 淡いブルーのソファーに二人で並んで座る。
 大きなソファーなのに、太ももが触れあうくらい私たちの距離は近い。

(そうね……。婚約者になったのだもの)

 いつになれば、騎士団長様のそばにいることになれるのだろうか。
 ドキドキと高鳴りすぎて呼吸もままならなくなってしまい、そっと胸に手を置く。
 どんどん熱くなってくる頬は、これからの展開を予感してしまっているからなのだろうか。

「……リティリア」

 その声に見上げると、淡いグリーンの瞳に私だけが映っていた。
 そのまま見つめていると、長い指先がそっと私の前髪をどかした。
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