【12月6日書籍2巻発売コミカライズ決定】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?
早起きとお仕事
すやすやと眠っているけれど、たぶん指先をピクリとでも動かしたら、きっと起きてしまうのだろう。
緊張感と後悔と、自己嫌悪、そして幸福。
ごちゃ混ぜの思考でその寝顔を見つめていると、眉が寄せられて長いまつげか小さく動いた。
「リティリア」
ボンヤリと淡いグリーンの瞳が私を見つめた。
やはり、起きた気配というのはわかってしまうのだろう。
「ずいぶん早起きだな」
「昨日寝るのが、早かったので」
「はは、料理長にリキュールは控えるよう、よく言い含めておかなくては」