【12月6日書籍2巻発売コミカライズ決定】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?

(……朝から破壊力が強過ぎる!)

 王国の鬼騎士団長と呼ばれている騎士団長様が、こんなに可愛いなんて知ったなら、きっと騎士たちは、驚きすぎてみんな剣を取り落としてしまうだろう。

「はあ……。そんなに見つめないでくれ」
「んっ……」

 抱きしめられたまま口づけされて、もしかして婚約者なのだからいよいよ……と覚悟を決めたとき、扉を叩く音がする。

「……くっ、陛下への忠誠が揺らぎかけるな」
「えっ」
「……冗談だ」

 たぶん冗談ではないのだろう。一瞬、真顔だったのだから。

「すまない、まだ要人が帰らなくてな。早朝から護衛任務継続だ」
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