【12月6日書籍2巻発売コミカライズ決定】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?
なんとなくかみ合わないことを不思議に思いながら、歩調を緩めてくれた騎士団長様に手を引かれ、道に止まっていた馬車に乗せられる。
ヴィランド伯爵家の紋章が描かれた馬車は、王国の剣と称される伯爵家にふさわしく、ものすごく豪華で乗り心地がよい。
「……ところで、やはり気になってしまうのだが、二人に協力、とは?」
なぜなのだろう。笑顔なのに、妙に圧を感じる騎士団長様の視線。
怒っているような気がするのは、気のせいなのだろうか。
「あの……」
「リティリア嬢の考えていたことが知りたいんだ。どうか、正直に話してもらえないか?」
南の海みたいな淡いグリーンの瞳が、真剣さを増して、私のことをまっすぐ見つめる。
美しくて有無を言わせない雰囲気を持つその瞳を前に、嘘をつくなんて不可能だ。
二人きりの馬車の中、私は先ほどオーナーから聞いたことを、洗いざらい、騎士団長様に話したのだった。
ヴィランド伯爵家の紋章が描かれた馬車は、王国の剣と称される伯爵家にふさわしく、ものすごく豪華で乗り心地がよい。
「……ところで、やはり気になってしまうのだが、二人に協力、とは?」
なぜなのだろう。笑顔なのに、妙に圧を感じる騎士団長様の視線。
怒っているような気がするのは、気のせいなのだろうか。
「あの……」
「リティリア嬢の考えていたことが知りたいんだ。どうか、正直に話してもらえないか?」
南の海みたいな淡いグリーンの瞳が、真剣さを増して、私のことをまっすぐ見つめる。
美しくて有無を言わせない雰囲気を持つその瞳を前に、嘘をつくなんて不可能だ。
二人きりの馬車の中、私は先ほどオーナーから聞いたことを、洗いざらい、騎士団長様に話したのだった。