俺と、悪いことしちゃおっか?
須藤先輩は、高校に入学して1ヶ月の私でも知ってるくらい、この学校ではかなりの有名人。
毎日のように女子から告白されているらしいのだけど、確かに噂通りのイケメン。
少し開いた窓から入ってきた風でなびく、先輩のサラサラの茶髪。
こちらが羨ましくなっちゃうくらい、長くボリュームのある睫毛。
スっと高い鼻に、形の良い唇。
ファッション誌のモデルをやってるだけあって、顔面偏差値がめちゃくちゃ高い。
こんなにも近くで先輩のお顔を拝見するのは、初めてかもしれない。
先輩のきれいな寝顔に思わず見入っていると。
うわ……やばい。なんだかクラクラする。
先ほどまでとは比べ物にならないくらいの激しい頭痛に襲われ、身体がふらついた私は先輩の眠っているベッドに倒れ込んでしまった。