俺と、悪いことしちゃおっか?
「うわ。咲奈ちゃんの髪、サラサラだね」
「そうですか?」
「うん。すっげー綺麗だ」
先輩が私の髪の毛を、何度か手櫛でとく。
先輩に髪を触られるの、なんだかくすぐったい。
「はい、できた」
先輩が、ポニーテールのゴムの上からシュシュをつけてくれた。
「やっぱり思った通り、すごく似合ってる」
「ありがとう、ございます」
先輩からの予想外のプレゼント。
どうしよう。すごく、すごく嬉しい。
「先輩。私これ、大切にします」
「できればそれ、毎日学校につけてきて欲しいなぁ」
「わかりました」
先輩が、自分のためにくれたんだ。
明日からこれ、学校につけてこよう。
そう心に決めながら、私は先輩に微笑んだ。